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【アメコミ】子育てヒーロー奮闘記

 ※ネタバレ注意

 長~いヒーローコミックの歴史の原点であり、今もなお第一線で活躍を続けるスーパーマンバットマン

 ずっと続いていると言っても、誕生から80年。サザエさん一家のように、ずっと歳を取らず、同じことを繰り返してきてたわけではありません。様々な事件を経るごとに彼らは成長し、仲間も増え、子供だったサイドキックも成長して独り立ちしました。

 では、今のスーパーマンバットマンが100歳を超えているのかというと、そーいうわけでもないのです。

 DCコミックはある程度の期間が経過するごとに、設定を見直したり、世界自体を大改編したりして、キャラクターを現代に合わせて生まれ変わらせているのです。…そのせいで、「第二次大戦以前からスーパーマンは活躍していた」という歴史はなかったことになっていますが(というか、今メインで刊行されているスーパーマンとは別の世界のスーパーマンになっている)

 常に設定をアップデートして、古臭くならないようにする努力が続けられているのです。

 今のDCコミックは、2011年のクロスオーバー「フラッシュポイント」による世界改変を受けて始まった「New52」という新設定の世界だったのですが、そこに更に変更を加えた「Rebirth」期…に、なるようです。

 その「Rebirth」版スーパーマンの新刊がこちら。

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 普通のブログとかでは、Amazonへのリンクを貼ってたりしますが、やり方がよく分からないし、私はAmazonへの疑念も強いので、やりません。コミックは蔦屋書店で買いました。

 それはともかく。

 「Rebirth」におけるスーパーマンを説明すると、ちょっとややこしいのですが、以前に刊行されてた世界のスーパーマンが、妻ロイス、息子ジョナサンとともに「New52」世界にやって来た…という感じみたいです。「New52」世界には、新たなスーパーマンがいたので、このスーパーマンは隠れて活動をしていたのですが、「New52」スーパーマンの戦死を機に、表舞台に出てくる事になりました。

 そういった経緯もあり、バットマンとの関係は微妙なところなのですが、今作では力を合わせてお互いの息子の訓練に乗り出します。

 

 (新)スーパーボーイであるジョナサン(ジョン)・ケントは、全てのヒーローの原点・スーパーマンと、長年その物語のヒロインとして愛されてきたロイス・レーンを両親に持つ、いわばCDコミック世界のサラブレットです。現在は、父から受け継いだスーパーパワーの使い方を学んでいる最中。基本的に誰からも愛される活発な良い子です。

 バットマンの息子、(4代目?)ロビンのダミアン・ウェインですが、母親はバットマンの宿敵ラーズ・アル・グールの娘・タリア。いずれラーズの魂を宿し、世界の支配者となるべく、リーグ・オブ・アサシンズで殺戮の英才教育を受けて育てられました。

 …殺伐とした生い立ちで、生意気全開、超問題児なダミアンですが…なんか、憎めないんですよねぇ、コイツ。悪の組織に育てられたせいで、善悪の区別がついていないところが多々あるのですが、やっぱり子供なところが大きいのです。母親の事が好きで、父親を尊敬し、憧れている子供です。で、バットマンはこの悪ガキの再教育に手を焼いているのですが…

 この本では、ジョンとダミアンが力を合わせて(?)、バットマンとスーパーマンが用意した試練に挑むことになります。

 2人は父親達のように「World Finest」な友人になれるのか⁉

 いや。これがなかなか面白かったのです。試練は絆を強くしますね、やっぱり。最初はケンカしてた2人も最後は………最後までケンカしてるな、こいつらw

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 ↑ケンカばかりの息子達に「鋼の男」と「闇の騎士」も激おこ。怖!!

 ダミアンも好きだったけど、ジョンの事もかなり好きになれました。