【アニメ】「君の名は。」が分からない…
昨日の宮崎日日新聞の全面広告が凄かったので。
全面広告というか、通常の新聞を、この1枚でラッピングしてるような感じでした。
ちなみに裏面も↓のような感じ。
大ヒットした「君の名は。」ですが、これが個人的には非常に腑に落ちない物語でした。
で、多分この良さが理解できないのは、あまりアニメや映画を見なくなって、今の演出法やトレンドを追いきれなくなってしまったせいかなぁ…と、思うのですが。
以下、ネタバレあります。
この映画が本質的には恋愛映画で、三葉と瀧の心の交流以外のところは、物語的には傍流部分で、「そこ突っ込まれてもなぁ」という事なんでしょうが…
それにしても、三葉と瀧が恋愛感情を持つに至る過程が、私にはサッパリ理解できなかったのです。
そもそも二人は、全く見知らぬ同士で入れ替わりが発生して初めて、お互いの存在を知るわけなのですが…以降、物語終盤まで、二人が会話をする事はありません。入れ替わりに対応すべく、二人がいがみあいながら折り合いをつけていく様は、私には演出で誤魔化しているようにしか見えませんでした。
互いが惹かれ合う過程は、顔を合わせられず、直接会話もできないという特殊な状況で行われるものになります。家族や友人の対応などから、互いの人となりを間接的に知って、心惹かれていくという、繊細なものじゃないかと思ったのです。
でも、この映画はそこを描きませんでした。
J-POPを背景に、ナレーションベースで入れ替わってた二人の物語をすっ飛ばしてしまいました。J-POPのPVって、見てる側が何となく物語を想像できるような作りをしてる事が多いのですが、同じ手法に感じます。
時間の限られている映画という媒体だと、ここを丁寧に語る時間はなかったという事なんだろうなぁ…と、理解できなくはないのですが、このスピード感に私は対応できませんでした。
最後までずっと、これが引っ掛かって、物語に入り込むことができませんでした。
あとは、二人の間にあったギャップ。
これ、もっと伏線張れたんじゃないかと、それが気になって仕方ありませんでした。
伏線の代わりに「入れ替わってた間の記憶は、時とともに薄れていく」という便利な設定用意して、全部それで片づけていたのも、個人的には非常に気になりました。
三葉にはスマホ(携帯)を持たせないで、ちょっとズレた感じを出すという演出もアリだったんじゃないかなぁ…先輩とのデート後に瀧が電話をかけるシーンが気になってしょうがないという事もあります。
2時間の映画としてみると、メイン部分以外は様々な演出的な技法を駆使して、いいテンポを出しているのでしょうが、私はこの映画のスピードについていけませんでした。
オヤジだから…というか、設定の活かし方を考え込みすぎるからなのかなぁ…?
アメコミ映画でも、世間的に評価されていると、個人的に好きな物はズレている事が多いし…なんかやっぱり、私はちょっとオカシイ奴なのかも…ううむ…
あと、過去に戻って歴史を書き変える系の話も実は好きではないのです。
そーいう歴史改変ストーリー、アメコミには多いんですけどね…^_^;
「君の名は。」に話を戻しますが、実は一番がっかりしたのは、最後の再会のシーンです。
これはもう完全に、個人的な感覚以外の何物でもないのですが…
再会の場所が東京だった事に、色々な事を感じてしまって、寂しさを感じずにはおれなかったのです。