【アメコミ】こんな13歳
交通ルールを守るし、好き嫌いなく何でも食べる、僕らの「ティーン・タイタンズ」です。最近の邦訳の中では、個人的に一番期待していました。
そして、期待通りの一冊でした。
難を挙げれば、読んでる最中、puffyの歌うアニメ版「ティーン・タイタンズ」の主題歌の脳内再生が止まらなくなる事でしょうか?(笑)
アニメ版ティーン・タイタンズのメンバーは、ロビン、サイボーグ、スターファイア、レイブン、ビーストボーイでしたが、このリバース版のメンバーは、ロビン、キッド・フラッシュ、スターファイア、レイブン、ビーストボーイ。
New52版では、レッドロビンを中心に、ワンダーガールやレイブン、ビーストボーイなどが参加していたそうです。メンバー的には、アニメ版を意識しているような気がしますが、サイボーグは今やジャスティスリーグの中心メンバーになっているので、元々ティーン・タイタンズとは関わりの深いキッド・フラッシュが選ばれたのでしょうか?
とはいえ、設定などはアニメ版とはだいぶ違います。
そもそもロビンが別人です。アニメ版は(多分)初代ロビンのディック・グレイソンですが、こちらはバットマンの息子、4代目(5代目?)ロビンのダミアン・ウェインです。(アニメ版は基本子供向け作品なので、混乱を避けるためか、どのキャラも常にコスチューム姿で、本名も出てきません)
この「ティーン・タイタンズ:ダミアン・ノウズ・ベスト」は、13歳の誕生日を迎え、ティーンエイジャーになったダミアンが、かなり強引な手段で新しいティーン・タイタンズのメンバー集めをするところから始まります。
これまで、ダミアンは父親であるバットマン以外を認める事がありませんでした。そんな彼が、チームを組もうとする、その真意とは一体? スーパーマンの息子、ジョナサンとの交友やゴッサムアカデミーでの学園生活を経て、彼も変わってきているのでしょうか? それとも?
到底チームプレイに向いているとは思えないダミアンですが、ディック版バットマンや、スーパーボーイ・ジョナサンとのコンビもなかなか面白かったので、期待してしまうところです。
殺人兵器として育てられたダミアンが、それでも父・バットマンを目標に人として成長していくところが見えて、かなり面白いです。
日本のヒーローと比べると、アメコミのヒーローって、わりと年齢が高い事が多いんですよね。長く続いているせいもありますが。
スーパーマンもバットマンも子持ちですし、30代40代とかザラにいます。
むしろティーンエイジャーのヒーローって、少ない気がします。
そんな中、ひときわ若い13歳のダミアンの今後は、非常に気になりますし「ティーン・タイタンズ」の続きの邦訳も期待したいところです。
個人的には、マーベルの「ランナウェイズ」(ヴィランの子供たちが集まったチーム)も好きなのですが…邦訳、出ないだろうなぁ…